
なつめ レシピ 『 さつまいも きんとん 』
秋の土用に、一息の養生
晩秋 霜降(そうこう) 新暦10月23日頃
2025年は10月23日から11月6日まで。
霜降・・・二十四節気の第十八。
朝の空気が、少しだけ冷たくなってきました。自宅近くにある金木犀の香りがすると、秋も深まってきたなと感じます。
ご存知でしょうか。10月13日は「さつまいもの日」。昔の人たちは「栗(くり)よりうまい十三里」と言って、さつまいもを愛したそうです。
さつまいもは、ただ甘くて美味しいだけじゃありません。 食物繊維が豊富で、腸を整えてくれ、ビタミンCやEも含まれていて、お肌にもやさしいのです。 カリウムも多く、体の余分な塩分を外に出してくれます。
薬膳の考え方では、さつまいもは「脾(ひ)」を補い、気を養う食材。秋の土用(2025年10月20日~11月6日の18日間)にぴったりなんです。※秋の土用は、季節の変わり目で体調を崩しやすいといわれています。
そこで、さつまいもできんとんを作ってみました。 蒸したさつまいもをつぶして、ほんの少しの塩と、砕いたなつめを混ぜる。
さつまいもは秋の乾燥が引き起こす、潤いが不足した便秘や、腸の働きが弱って起こる気虚体質の便秘の解消に効果的です。
なつめは、血を補い、心を落ち着けるとされる食材です。甘みもやさしく、さつまいもとよく合いますよ。甘さが足りない場合は、塩で味の調整をする際に、きび砂糖などお好みの甘味を加えるのもおすすめです。
また、クリームチーズやカマンベールチーズを忍ばせて、おかずの一品としてアレンジを加えるのも良いですね。
そして、一緒になつめ茶はいかかでしょうか。ほんのり甘くて、体の芯から温まりますよ。 きんとんをひと口、なつめ茶をひと口。 それだけで、なんだか心がほっとしてきます。
10月の二十四節気、2回目は「霜降(そうこう)」。 霜が降りるほどの冷え込みが、もうすぐやってきます。 その前に、秋の恵みで、そっと自分を整えておきたいですね。
同時期に迎える秋の土用は、冬に向かう前の調整期間。 この時期は、無理をせず、少し立ち止まって、体と心を整えましょう。
材料と作り方
約15分 約4人分
さつまいも 中1本(250g前後)
有塩バター 10から30g
牛乳 50から80ml
なつめチップ 大さじ1
塩 少々
1. さつまいもの皮を剥き、小さくカットする。耐熱容器に入れてふんわりとラップをかけ、600Wの電子レンジで5分程度加熱する。
2. 1.のさつまいもが熱いうちに、バターと砕いたなつめチップを加え、めん棒またはマッシャーを使って潰す。水分が少ないため、牛乳を少しずつ加えてなめらかになるまで混ぜる。同時に塩を加え、味を整える。
3. 2.で作った生地をラップに包み、栗きんとんのような形をイメージして丸める。(約7個分)器に盛り付けて完成。
※レシピに使用しているなつめチップを詳しくご紹介しています。→【無添加のフリーズドライなつめ】
<食材の薬膳効能>
・さつまいも:性味/甘.平 帰経/脾腎胃
効能/健脾.和胃.補腎.強筋骨(胃腸虚弱.胃もたれ)
・牛乳:性味/甘.平 帰経/心肺
効能/補虚損.益胃.生津.潤腸(便秘/美肌.安眠.体力回復.骨粗鬆症予防)
※良質の動物性たんぱく質、各種ビタミン、ミネラル含む
・棗:性味/甘.平(生薬としては温) 帰経/脾胃
効能/健脾.和中.補気.補血(疲労.食欲不振)
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☆レシピ・コラム・撮影協力
薬膳コーディネーター 柳瀬 文恵
Instagram→yana_cafe
★コラム文章加筆・薬膳効能 なつめいろ
なつめいろInstagram→natsumeiro