もうすぐ2月ですね。暦の上で春の始まりとされる立春を迎える時期です。

外の空気はまだ冷たく、朝の吐く息も白いままですが、
日差しのやわらぎや風の匂いに、季節がゆっくりと動き始めた気配が漂います。

冬と春が交差するこの微妙な変わり目は、毎年同じようでいて、少しずつ違う表情を見せてくれます。

立春の前日には節分があり、豆まきで邪気を祓い、新しい季節を清らかに迎える準備をします。節分で厄を祓い、翌日の立春で新しい季節の気を迎えるという流れが、昔からの養生観にもつながっています。

さらに2月には、五穀豊穣を祈る初午祭や、日頃使ってきた針に感謝を捧げる針供養など、季節を受け継ぐ行事が続きます。

梅の花がほころび始め、春の兆しを感じる梅見も楽しみのひとつです。

※立春は「冬から春へと身体が切り替わる時期」

その前に季節の変わり目である土用期間が18日間あります。棗が活躍する期間です。

巡りを整えるために取り入れたいおすすめ食材

菜の花・青梗菜・にら:血の巡りを助ける

たまねぎ・大根:滞りをゆるめる

にんじんをはじめとする根菜類:胃腸を整える

※酸味を少し取り入れることも、春の肝を整える助けになるとされています。

今回ご紹介する菜の花は、温性なのでまだまだ寒い季節にぴったりの食材です。菜の花はほろ苦さとやわらかな甘みが調和した、春を告げる代表的な野菜。苦味は巡りを整えて冬の滞りを流し、春のデトックスを助けるとされます。黄色い色味が華やかで立春の食卓に春の気配を運ぶ存在です。調理の幅も広く、おひたし・和え物・炒め物・パスタ・スープなど、和洋中どの料理にも自然に馴染みます。スープや雑炊に加えると、ほろ苦さが旨みを引き立て、春らしい香りがふわりと広がり、体をやさしく目覚めさせてくれます。

寒さが長引き、心身が揺らぎやすい二月には、こうした穏やかな滋養がありがたい存在です。

補肝理気で春の巡りを整える

薬膳では「補肝理気」の働きを持ち、冬の間に滞りがちな気の巡りを整え、春の不調をやわらげるとされています。ストレスによるイライラ、目の疲れ、季節の変わり目のだるさが気になる時に取り入れると、体の内側から軽やかさと活力をもたらしてくれます。

なつめ:補血安神で疲労回復

なつめは、薬膳で「補血安神」とされ、血を補い心を落ち着ける果実。疲労回復や風邪予防に役立ち、ほんのりとした自然な甘みが料理に深みを与えます。煮込み料理や薬膳スープに加えると、滋味が広がり、寒さでこわばった心身をふっと緩めてくれます。