
なつめ レシピ 『 バターナッツ かぼちゃ のポタージュ 』
夏の余韻が残る中、ふとした瞬間に秋の気配を感じる時期です
仲秋 白露(はくろ) 新暦9月8日頃
2025年は9月7日から9月22日まで。
立秋・・・二十四節気の第十五。
暦の上では秋を迎えても、まだまだ厳しい残暑が続いています。それでも朝晩の空気に少しだけ涼しさを感じるようになり、草木に宿る露が白く光る「白露」の季節がやってきます。
白露とは、夜の間に冷えた空気が草花に露を結び、それが朝日に照らされて白く輝くことから名づけられた二十四節気のひとつ。自然が少しずつ秋の装いに変わっていく合図でもあります。
しかし、日中はまだ真夏のような暑さが続き、冷房の効いた部屋から外に出ると、むっとした熱気に包まれ、秋の気配などどこへやら…と思ってしまうことも。
それでも、夕暮れの空が少し高くなったように感じたり、道端に咲く彼岸花が目に留まったりすると、季節は確かに移ろっているのだと気づかされます。残暑の厳しさの中にも、秋の足音は静かに、しかし確かに近づいているのです。
この時期は、体調を崩しやすい季節の変わり目でもあります。冷たいものばかりに頼らず、温かいお茶や旬の食材を取り入れて、少しずつ心と体を「整えるモード」に切り替えていきたいですね。
「陰陽の転換点」(暑さのピークを過ぎて涼しさが増し、昼より夜が長くなっていくような時期)とも言われ、薬膳や養生では体を冷やしすぎず、潤いを補う食材を取り入れることが求められます。
そんな時期にぴったりなのが、バターナッツかぼちゃのポタージュ。その滑らかな口当たりと自然な甘みは、心も体もほっとさせてくれます。脾胃を補うかぼちゃで、胃腸の働きを整えましょう。
ひょうたんのような形が愛らしいバターナッツかぼちゃは、秋の訪れを感じさせる旬の味覚。生でも食べられるので、薄くスライスしてサラダに加えると、ほのかな甘みがアクセントになります。
とはいえ、やはり一番のおすすめはポタージュスープ。晩ごはんに温かくいただいたら、残りは冷蔵庫で冷やして翌朝の朝食に。季節の変わり目に、体をやさしく整えてくれる一杯です。
<白露の薬膳におすすめの食材>
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・潤いを補う:「肺を潤す」乾燥対策として、白きくらげや梨など
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・冷えを防ぐ:「温める」朝晩の冷えに備えて、生姜やなつめなど
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・夏の疲れを癒す:「消化力を回復」脾胃を補うかぼちゃやさつまいも
材料と作り方
約4人分 約20分
バターナッツかぼちゃ 1/2個
玉ねぎ 1/2個
オリーブオイル 大さじ2
水 200ml
牛乳 300ml
なつめの実 4個
塩 ひとつまみ
1. バターナッツかぼちゃを縦にカットし、中央の種を取り除く。皮をむいたら、約3cm角に切り分ける。玉ねぎは皮をむいて、薄くスライスしておく。小さめの容器に牛乳を入れ、なつめの実を半分に切って種を取り除き、牛乳に浸しておく。
2. 鍋にオリーブオイルを回し入れ、中火にかける。カットしたかぼちゃと玉ねぎを加え、玉ねぎがしんなりするまで炒める。水を加えてひと煮立ちさせたら、蓋をして弱火にし、約5分ほど煮る。
3. 2 に牛乳となつめの実を加え、再び加熱する。沸騰する前に火を止める。
4. ブレンダーでなめらかになるまで攪拌し、器に盛り付けて完成。仕上げにお好みでハーブを散らしたり、カレー粉やシナモンを少々ふりかけると、風味が一層引き立ちます。
※レシピに使用しているウイグル産なつめ →【なつめの実】 もちろん韓国産でもOKです。
<食材の薬膳効能>
・かぼちゃ:性味/甘.温 帰経/脾胃
効能/補中.補気.化痰(胃弱.疲労/粘膜保護.血行促進)
・玉ねぎ:性味/甘辛.温 帰経/肺胃
効能/和胃.降逆.化痰.理気.活血(胃の不快感.粘りのある痰.咳/血中脂質抑制)
※硫化アリル:VB1の吸収促進
・牛乳:性味/甘.平 帰経/心肺
効能/補虚損.益胃.生津.潤腸(便秘/美肌.安眠.体力回復.骨粗鬆症予防)
※良質の動物性たんぱく質、各種ビタミン、ミネラル含む
・棗:性味/甘.平(生薬としては温) 帰経/脾胃
効能/健脾.和中.補気.補血(疲労.食欲不振)
●なつめいろからのお知らせです。
★9、10月の出店のお知らせ(関西)⇒ 詳細はこちら
☆レシピ・撮影協力
薬膳コーディネーター 柳瀬 文恵
Instagram→yana_cafe
★コラム文章加筆・薬膳効能 なつめいろ
なつめいろInstagram→natsumeiro