
なつめ レシピ 『 ごぼう と 春菊 の おから 煮 』
心とお腹を整える、季節の食養生
初冬 立冬(りっとう) 新暦11月7日頃
2025年は11月7日から11月21日まで。
立冬・・・二十四節気の第十九。
11月7日は「立冬(りっとう)」でした。
二十四節気のひとつ「立冬」は、暦の上で冬の始まりを意味します。日差しが弱まり、空気が乾燥し、朝晩の冷え込みが増すこの時季は、体調を崩しやすくなります。
薬膳では、冬は「腎」を養う季節とされ、体を内側から温め、気血の巡りと潤いを意識した食事が大切です。冬の入口を迎えた今、体を整える食材を取り入れることで、しっかりと冬支度ができます。
この時季にぴったりの一品、「ごぼうと春菊のおから煮」をご紹介します。
食物繊維を豊富に含むごぼうは、便通を改善して老廃物を排出したり、血中のコレステロールを吸着して動脈硬化の予防や糖尿病の改善に有効です。
出来たてはもちろん、冷めて味がしっかり染みたおから煮は、食欲をそそります。ごぼうの食感がアクセントになって美味しいですよ。
作り置きにも向いていますので、冬の養生にぴったりの常備菜として、ぜひ取り入れてみてください。
体の声に耳を傾け、内側から整えるチャンス。ごぼう・春菊・おから・棗のやさしい力を借りて、心もお腹もほっとする冬支度を始めてみませんか。
ごぼう:巡りを促す冬の根菜
ごぼうは、体内の巡りを助け、腸を整える働きがあるとされる根菜。食物繊維が豊富で、冷えによる便秘やむくみ対策にも効果的です。皮の近くに栄養が多いため、軽くこそげる程度にして使うのがおすすめです。
春菊:気を巡らせる香味野菜
春菊は、独特の香りで気の巡りを促し、胃腸の働きを助ける薬膳野菜。βカロテンやカルシウムも豊富で、冬の乾燥対策にも役立ちます。さっと火を通すことで香りと栄養を活かせます。
おから:胃腸にやさしい滋養食
おからは、たんぱく質と食物繊維が豊富で、胃腸にやさしく、満足感も得られる食材。乾燥おからを使えば保存もきき、常備菜としても重宝します。腸内環境を整える「いいお腹の日」(11月7日)にもぴったりの一品です。
棗(なつめ):心と体を潤す甘み
棗は、薬膳で「気血を補い、心を落ち着ける」とされる果実。ほんのりとした甘みが煮物に深みを与え、心までほっと和ませてくれます。刻んで煮物に加えると、自然な甘さが広がります。
材料と作り方
2-3人分 約15分(椎茸戻し時間除く)
ごぼう 1/4本(約50g)
にんじん 1/4本
春菊 3束
生おから 120g
油 大さじ1
油揚げ 1枚
△醤油 大さじ1
△みりん 大さじ1
△きび砂糖 大さじ1
⚫︎干し椎茸 3個
⚫︎水 300ml
⚫︎なつめの実 3個
塩 少々
1. 干し椎茸と種を乗り除いたなつめの実を一晩から短くても3時間ほど水につけておく。
2. ごぼうはささがきにし水にくぐらせたら水気を切る。にんじんは千切り、油揚げは薄切りにし、春菊は約5cm幅にカットする。
3. 1 で戻した椎茸となつめの実を薄切りにする。
4. フライパンに油を回し入れ中火にかける。ごぼうとにんじんを入れて軽く炒めたら、おからと油揚げを加えてサッと炒める。
5. 椎茸の戻し汁に△の調味料を混ぜ合わせ、4にくわえる。弱火で5分程炒め水分がなくなったら塩で味を整え火を止める。最後に春菊を加えてサッと混ぜ合わせたら完成。



レシピに使用している韓国産なつめ →【なつめの実】 ウイグル産でもOKですが、長時間の調理は煮崩れしやすいです。

<食材の薬膳効能>
・ごぼう:性味/辛苦.微涼 帰経/肺肝大腸
効能/通便.補腎.清熱.袪風(口喝.舌の粘り.熱をもった腫れもの.できもの.母乳不足.便秘/降圧.コレステロールの抑制と排泄)
※ポリアセチレン(抗菌作用)
・人参:性味/平 帰経/肺脾肝
効能/健脾.消食.滋陰.補血.明目(ドライアイ.目の疲れ.下痢.血中脂質抑制)
・春菊:性味/辛甘.平 帰経/肝肺
効能/清肝.明目.潤肺.化痰(高血圧.痰の多い咳.のぼせ.頭重)
※α-ピネン、ベニツアルデヒドは香り成分(胃腸の働き促進)
・油揚げ(豆腐参照):甘.涼 帰経/脾胃大腸
効能/生津.潤燥.清熱.解毒.通乳(津液不足.口渇.下痢.湿疹後の清熱.母乳不足)
・棗:性味/甘.平(生薬としては温) 帰経/脾胃
効能/健脾.和中.補気.補血(疲労.食欲不振)

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☆レシピ・コラム・撮影協力
薬膳コーディネーター 柳瀬 文恵
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★コラム文章加筆・薬膳効能 なつめいろ
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